雛と新選組

8/44
2091人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
歳「おい」 雛「は、はいっ」 歳「お前は何者だ。何処から来た」 雛「え…えと……」 総「まずは土方さんが名乗りやがれですよ」 歳「あ゛?」 総「僕は沖田総司です」 土方が眉間に皺を寄せたのを無視して、にっこり笑いながら雛を見つめる沖田。 雛「沖田…総司…?」 総「はい」 勇「うむ。挨拶は大切だな。儂は局長の近藤勇だ」 敬「山南敬介と言います。私は総長を務めています」 雛「よ、よろしくお願いします…?」 ペコリと頭を下げる雛を、土方以外の三人は微笑みながら見つめた。 勇「いやぁ~いい子だなぁ」 総「ほら、土方さんも」 歳「はぁ……土方歳三だ。副長を務めている。で、てめぇは誰だ」 ぼ~っとしながら、どこかで聞いたことあるなぁなんて思っていた雛は、土方の声に引き戻された。 雛「雛……朝霧 雛です」 敬「可愛らしい名前ですね」 雛「あ、ありがとうございます…」 雛は山南の言葉にほんのり頬を赤らめ、ふにゃりと顔を綻ばせた。 総「あなたって人は…本当に可愛らしいですね」 雛「??」 隣に座っていた総司に頭を撫でられて、雛は小首を傾げる。 歳「お前はどこから来た」 雛「東京、です…?」 歳「ぁあん?何処だそりゃ」
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!