第5話~恋として~

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「私は、好きになると思います!お兄ちゃんでも、弟でも!! 私は眞中くんのこと…」 「もういいよ。 分かった 」 最後まで言わせずに遮った。 「俺、好きな人いるから」 やっぱり付き合って、なんて言われない内に釘を刺す。 「でも…」 その答えに少し胸が軽くなった。 だから、 「ありがとう」 少しだけ微笑んで、俺はその場を後にした。 オレンジ色に染まる視界。 それはもう夕刻であることを知らせるには充分すぎる。 今日も佳奈は先に帰っているんだろうな。 そう思い、砂を踏む自分の足音を聞きながら校門に向かう。 すると、遠くにいる佳奈を見つけてしまった。 それだけで動悸が始まる俺の心臓。
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