35人が本棚に入れています
本棚に追加
口の中にじんわりと広がっていく鉄の味。
「せ………んっ……」
触れる舌に、声を漏らす。
その声で妙な背徳感に襲われるけど、今この声を独占出来ている状況に酔って、その背徳感がすぐに姿を消す。
「…いっ……刹、…やめ……」
「ドジだね、佳奈は」
だから俺にこんなことさせるんだよ。
だから他の男なんかに触られるんだよ。
こんな華奢な体に触れさせて、そいつが欲情して酷いことされたらどうするの?
「…んっ……」
そんな甘い声だして、そいつを誘惑するつもり?
弟の俺に出すんだから、きっと他の奴にも聞かすんだろうね。
自分の中で渦巻くドロドロとした独占欲が一気に支配する。
最初のコメントを投稿しよう!