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朝七時半。
「行ってきま~す」
「はぁい。行ってらっしゃい」
いつものバタバタした朝の時間。
ご飯を食べた後、スクールバッグを右肩に掛け、ローファーを履いた足であたしは玄関のドアを開けた。
「気をつけるんだぞー」
遠くの方でパパの声を意識して、返事をせずに私は外に出た。
外に出ると見事な天気で、セーターを着て来るのは間違いだったかな、とか後悔する。
けれど、時間もぎりぎりなのであたしはそのまま急ぎ目で家を後にすることにした。
「姉ちゃん、待って!」
弟の声が聞こえたので後ろを振り向くと、案の定弟の刹(セツ)があたしを追いかけていた。
「もぉ、早くしてっ。時間ぎりぎりなんだからっ」
あたしはそう言って、刹に手を差し出す。
「へへっ」
昔から変わらない、幼い笑顔で刹は笑った。
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