帰還と召喚!?

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「…綺麗だ」 俺は無意識に呟いていた 「…確かに此処からの眺めは幻想的よね」 カリナは、俺が空を見て綺麗だと言ったと思ったらしく俺の横に座った 「…なぁ あれは何だ…?」 空に浮かぶ円の弧みたいな光る物体を指差し、聞いた… 「あれはね、月っていうんだよ …月はね、日々形を変えていくんだよ」 「月…か では、周りの小さい点みたいなのは?」 「…あれはね、星っていうんだよ」 「星か…綺麗だな」 「…そうだね 私も空を見るのは好きだよ 見てると自分は自由なんだと実感できるから…」 ふと、空を見上げるカリナを見る 「…自由はね、誰もが持てる権利なんだよ 例え、それが人間じゃなくてもね」 「人間じゃなくても…?」 「そう、その証が名前だよ… 名前はその人を示すもの… また… 名前は出発点でもある」 「…俺には名前は無い それは俺には自由が無いと言うことなのか?」 「…言ったでしょう? 名前は出発点でもあるって? 名前が無いならつければいい…」 カリナは真っ直ぐと俺を見据え答えた 「名前を…つける…?」 「そう… 貴方だけの名前を…」
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