ようこそ、黒猫さんのお店へ!

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カランカラン それは丁度、黒猫さんがうとうとして船を漕ぎ始めた頃 「くろねこしゃん!」 「こんにちは~」 「いらっしゃいませ。おや、雪音ちゃんに白雪さん」 午前に白鳩君とお話していた、親子がご来店です 髪を背中まで伸ばした可愛い、雪音ちゃん 髪を腰まで伸ばした大人の雪音ちゃん、ではなく白雪さん 【シャノワール】の常連さんです 「バームクーヘン、とても美味しく頂きました。ありがとうございます、白雪さん」 「いえいえ、黒ちゃんの紅茶とケーキだって相変わらず美味しかったよ~」 雪音ちゃんは元気一杯、白雪さんはおっとりマイペース 雪音ちゃんは小学生 ママ大好き! 「今日はどうしました?」 「今日ね!くろねこしゃんグッズが欲しいの!」 「前に黒ちゃんカップ貰ったら、次はお皿が欲しいの!って言うのよ」 ちなみに、白雪さんは可愛ければ取り敢えず不思議でも何でも受け入れる凄いお母さんです! 黒ちゃんカップとは、【シャノワール】にある黒猫さんが作った黒猫の絵が書いてあるカップですよ~ 「皿ですか、ならこれはどうでしょう」 一枚取って、雪音ちゃんへ 「わぁ!可愛い!お母さん、これにする!」 「はぁい、じゃあ黒ちゃんこれ下さいな」 「はい、ありがとうございます」 白雪さんの見惚れる程の笑顔に、爽やかに笑みを返す黒猫さん 流石紳士・オブ・黒猫さんです ちょっとやそっとじゃ、取り乱しませんよ? 「ん~、今日は何にしようかなぁ」 「かなぁ!」 人差し指を唇に当てて、考える白雪さん それをまねっこする雪音ちゃん 微笑ましいですね 【シャノワール】ではお金は頂きません 代わりに、何かと交換です いわゆる、物々交換ですね 「今日はいりませんよ、素敵なバームクーヘンを頂きましたから」 「でも、紅茶とケーキまで貰っちゃったよ?」 「また、お裾分けして下さい」 「ふふっ、なら次はもっと美味しいの作るね?」 「それは楽しみだ」 ふふふ、と笑って紅茶を飲んで 二人はお夕飯の支度に帰りました
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