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「しゃの、わーる………?」
「店の名前です【シャノワール】」
「店って、なんの………?」
「何でも、お客様が御望みの物をご用意できますよ」
「何でも…………」
俯いてしまう女の子
黒猫さんはもう一度椅子に座って、紅茶を飲みます
「そうだ、お名前を聞いていなかった」
「名前?あ、私は朝野遙です。猫さんは?」
「黒猫、と御呼び下さい」
「黒猫さん?」
「はい、何でしょう」
にっこり笑うと、遙ちゃんもにっこり笑ってくれます
怒って怖かったけれど、本当は良い子です!
「あの、話を聞いてくれますか?」
「ええ、もちろん!」
「実は、お母さんと喧嘩しちゃったんです…………」
「それはそれは!原因は何でしょう?」
遙ちゃんは少し言い渋ってから、口を開きます
「えっと、私のお母さんは勉強に関して少し五月蝿いんです…………でも、私は常に成績の上位にいるのに毎日毎日勉強しなさい勉強しなさいって言われて…………」
「反抗してしまったんですね?」
黒猫さんはきちんと人間界の事や、仕組みを知っています
だって黒猫さんですから!
「はい…………いつもはしてるよって終わりなんですけど、その日は何故だかイライラしてしまって…………」
「なるほど…………」
黒猫さんは考えます
遙ちゃん親子に、何をしてあげたら良いのかを
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