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ドオォォォン!!
と大きな音をたて、黒い物体が地面に勢いよく叩きつけられた・・・
と同時に大きくへこむ地面・・・
周辺に上がる土煙・・・
土煙の所為で前が見えない・・・
それでも私たちはもしものことがあった時のために3人で固まっていた
それから土煙が消え、辺りが見えるようになり、徐々に黒い物体の落下地点も見えてきたが・・・
私達は黒い物体の正体に肩を落とした
やっぱり・・・
蒼牙だったんだね・・・
そう思うのは当然だった
今まで師匠と修行した回数が771回ぐらいだったけど、そのうち私達が勝った回数は0勝だった
でも、師匠が強すぎるのもあるけど、私達が弱すぎるということがあったから・・・
でも、すべての土煙が消えたとき、私達は驚きのあまり言葉を詰まらせた
こんな・・・
こんなのは・・・
あまりにも酷すぎる・・・
その場にいた全員がそう思っただろう・・・
恵
「酷い・・・
なにもここまでしなくても・・・」
恵ちゃんの言っていることに私は共感した
蒼牙の体中には大小、さまざまな切り傷ができ、そこから、尋常じゃないほどの血が溢れ、さらに皮が剥げ、肉が見えていたから
春
「さすがにこれは
許されることではないぞ・・・!!」
春ちゃんが師匠に対する怒りを明らかにしていた
ふと、蒼牙の体を見てみると・・・
どうやら、まだ、出血しているみたいだった
蒼牙の自己再生能力が傷口を塞いでいるが、傷が多いため、間に合っていないらしい・・・
このまま、止血しないと
蒼牙は死んでしまうかもしれない・・・
そう思った私は2人に呼び掛けた
桜
「2人とも、今はとにかく蒼牙の傷を治そう」
3人で蒼牙に回復術をかけ始めた
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