巫女

6/6
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「そなたの意向は分かった。しかしこのようなことで王を煩わしたくない。この事は決して王様の耳に入れてはなりませぬぞ!!」 「お約束いたしますが、妃殿下が御子を庇うような事があれば神殿として国が滅ぶのを黙認しかねます。」 「無礼な!!わらわとて国を想い、民を愁う気持ちがそなたに劣るわけがない!!下がりなさい!!」 何と苛酷な宿命であろう。母と子の道理を通せぬ苦しみから、身がひきさかれそうなユルソマ王妃であった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!