出産

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巫女の進言通り、程なく王妃に懐妊の兆しが現れた。 予言通りであれば、王妃は双子の男児を出産し、そのうち一人は殺さねばならない。十月(とつき)の間、その事に苦しみ、悩むうち、ふたりの王子を助けたいと考えるようになった。 そしていよいよ出産当日、陣痛に気を失いそうになりながら、側近の女官に秘密を打ち明け、こう命じた。
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