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微妙に絶妙な会話をしつつ交番に着いた。
交番に居たのは、小学校の頃からこの辺りの見廻りをしていたおっちゃんだった。
おっちゃんは女の子に名前や、身元を調べる為の手掛かりとなる情報を聞き出そうとしたが、全て「覚えてない。分からない」を前に玉砕していた。
所持品は何も無く、黒いワンピースに黒いカーディガンというシンプルな格好だ。
手掛かりなど全く無い。
行方不明者の情報も、彼女が該当するか判らない状況だそうだ。
これからどうするつもりなんだろう。
こういう記憶喪失で身元不明なんて、ベタだと思ったけど、その後どうやって記憶を取り戻すのか知らないな。
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