出逢い

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赤いワンピースに大きなマスク。 生気の無い雰囲気を漂わせ、こちらを睨むような眼。 その人は、オカルト好きの僕でなくても知っている、言うまでもなく。 「私、綺麗?」 物凄くベタな口裂け女だった。 古ッ!! 近頃、不審者情報は聞かなかったが、こんな事をする不審者が居たとは。 こうやって人を驚かす事が楽しいんだろう。 しかし、そのセンスは難解だ。 ある意味新しいとも言える古さ加減である。 どんだけ気合い入れてるのか知らないが、かなり本格的だ。 可哀想だが、僕は驚かない。 ――ん? 本格的って事は……
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