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このまま、玄関前の少女を放置しようかと思ったが、万が一、これが夢でなかった場合は大変な事になる。
仕方なく説明する事にした。
「実は今日さ……帰りに人が倒れてたから、起こしたら、記憶喪失で身元不明で帰る所が無いとか言うから……、勿論交番にも行ったんだけど、連れてきた」
頭の中ではもっとスッキリした説明を散々考えたものの、物凄く下手くそな説明になってしまった。
僕には人と話す才能が無いようだ。
口裂けやら悪魔やらの件は普通に抜いた。
「そう。琉斗も道徳的な行動が取れるようになったのね」
僕は後ろを振り向いて、女の子が消えずにニコニコ笑ってるのを確認してから、
「で、今ここに居るんだけど」
玄関を大きく開けて、体をずらし、女の子が母に見えるようにする。
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