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「え?」
思わず、聞いてしまう。
「わたしと契約、やらないか?」
「そんないい男みたいに言い直さなくて良い」
契約って、何の為なんだ。
「いや、わたし勝手に遊びに来たからね、連れ戻されるかもしれないんだ。その時に、『契約した人間が居る』となれば、言い訳になる」
「それだけで?」
「うん」
……やっぱり妄想が激しいのかな。
仮に、仮に悪魔だったら、契約って魂と引き換えって話になるんだけど。
「本当に、軽ーい仮契約だからさ、魂もらうほどじゃあないから。ね、お願いっ」
結構、真剣に頼んできた。
こういう人と面と向かって話した事がないから、対応に困る。
「具体的に何するんだよ」
つい、興味が湧いたのは事実。
「何もしないよ。わたしと契約するって誓ってくれれば良い」
興味が膨らんでいくのも、それもまた、事実。
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