47人が本棚に入れています
本棚に追加
翌朝。
「琉斗ー起きなさーい」
いつも、携帯のアラームで起きれない僕に、母がこう言う。
「早く起きなさーい!」
母は一階から声を出すだけで、わざわざ僕の部屋まで来ない。
「琉斗ぉ!」
つまり、僕の名前を叫びながら勢い良く僕の部屋のドアを開けたのは、奴である。
「あれ、起きてる?」
「呼ばれて瞬時に降りてくる訳無いだろ」
昨日の出来事は、夢じゃないようだった。
仕方無いから受け入れよう。
「朝御飯わたしが作ったから食べてね」
下に降りてみると、確かにダイニングのテーブルに、ベーコンエッグと野菜スープが載っている。
因みに普段は食パン一枚で済ませている。
メアはトースターからトーストを取り出して、皿に載せて持ってきた。
「はい、どうぞ」
メアが満面の笑みで僕に食べるよう促す。
最初のコメントを投稿しよう!