一晩が過ぎ

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何かやらかしてそうな気がしたので一瞬躊躇したが、どうせレベルの低い事だろうと思うと、どうでも良くなった。 「じゃあ、いただきます」 何も無かった。 むしろ美味かった。 「何か入ってないかとか疑ってたでしょ」 「意外と料理はちゃんと出来るんだな。結構美味いよ」 図星だったがスルーした。 そんな僕らを見て微笑みながら母は仕事に行った。 「お弁当も作ったんだから持って行ってね」 そう言って懐かしい弁当箱を持って来た。 学校には学食があるし、コンビニでも買えるから、普段は弁当を持って行かない。 「分かったよ。そこに置いといて」 朝食を食べ終わった僕は、身支度を進める。 着替えはいつもはリビングでするが、さすがにメアが居た台所から丸見えなのは嫌だったから自室で着替えた。 いつの間にかドアが僅かに開けられ、その隙間から覗かれていたりしたが、無事、メアに見送られ家を出れた。
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