出逢い

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……さて、どうしよう。 立ち止まってみたものの、どうしよう。 僕はそんな善い人間じゃない。 見ず知らずの人を助ける器量は無い。 女の子は目を瞑り、よく見ると体が上下しているのが見える。 取り敢えず生きているようだ。 ……僕が助けなくても起きたら自力でどうにか出来るんじゃないか? 外傷も見当たらないし。 案外、大丈夫なのかもしれない。 大体、僕じゃなくても人は通るんだし、行動力のある善人が見付けてくれるかも知れない。 このまま帰っても良いんじゃないか?
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