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ここは京の都、壬生寺。
女性のような容姿の少年が子供達と遊んでいた。
「そうじろ~つかまえた~!」
まだ3つぐらいの少女がへばりつくように少年にひっつく。
「あぁ、捕まってしまいました。沙耶はかくれんぼみつけるの得意ですね~…。」
少年は困ったように頭をかく。
「次は私の番ですね。
ん…?小太どうしました?」
着物をひっぱる少年…小太に声をかける。
「さっき何かが木の上に落ちてきた。」
指を指す方をみると少女が引っかかっている。
「落ちてきたのですか?」
木に登り少女由来を下ろす。
「変わった着物を着ていますね。大丈夫ですか?」
ゆさゆさ揺さぶる。
由来は目を覚ますが勢いよく総司をグーでなぐる。
いきなりだったのでよけることができなかったため抱えていた手がはなれ由来が落ちる。
「っ!!」
ドサッといって落ちる。
「す…すみません!大丈夫ですか?」
由来は恐る恐る頷く。
「あなたは何者ですか?」
由来は総司の言葉にくちぱくで言おうとしたが枝で地面に文字を書く。
〈あなたこそ何者ですか?人に訪ねる時はそちらが名乗るのが筋じゃないですか?〉
その言葉に総司は慌てて言う。
「もしやあなたは言葉が話せないのですか?」
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