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観月「だからって…」
観月「俺を殺さなくてもいいだろっ!」
観月「第一、俺が未来で何をしたんだよ」
玉城「“勇者”」
玉城「アンタのせいで未来は変わった!」
玉城「アタシはアンタを討ち取る!」
玉城「覚悟しろ!“勇者”」
ところ変わって現代
何も変わる事ない平和な世の中
機械による情報統制や天気管理
万全の警備体制による犯罪者の撲滅
そんな中で唯一、
今この路地裏で首を狙われる少年
彼は“有間観月”(ありまみつき)
そんでもって首を狙う少女が、
“白井玉城”(しらいたまき)
なんと彼女は未来からやってきたのだ!
もちろん、観月少年の首を取りに。
観月「もう何日目だ…」
観月「いい加減諦めてくれ…」
観月「深夜中追いかけ回されてるから昼間に壮絶な眠気が襲ってくるんだ…」
玉城「だったら早く討ち取られろ!」
玉城「アンタが死ねば丸く収まるんだ」
玉城「…それに眠いのはアンタだけじゃないんだってば」
玉城「アタシだって昼間眠すぎ…て…」
玉城「くかー…」
玉城少女は得手である太刀を構えながら眠っている
観月「隙アリ…!!」
観月「今の内に逃げるぜヒャホーイ!。」
観月少年は玉城少女の弱点を知っていた
だから毎回簡単に彼女をまくことができた
だが、しかし…
観月「…」
観月「やっぱり、危ないよな」
観月「女の子が1人で路地裏睡眠なんて」
観月「しゃーねぇか…」
観月少年は優しすぎた
いくら自分の首を狙う極悪人でも、相手は自分と同い年の少女だ
路地裏で居眠りなんかさせてしまって何かあったら可哀想すぎる。
だから毎日、観月少年は玉城少女を寮に連れて帰るのだ
観月「…よいしょっと」
観月「全く…面倒な未来刺客だな」
今日も観月少年は玉城少女をおぶって家路につく
明日も明後日も明明後日も、
“しらたま”と“あんみつ”のおいかけっこはまだ始まったばかり。
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