私の普通はあなたの異常

カラー

家に着くと携帯を開いて、初めてできた友達に連絡を取ろうと試みました。
良く考えたら、彼女のメールアドレスはおろか、電話番号も名前も知らないという事実に直面しました。
私が知っている事と言えば顔と性別ぐらいのものだったのです。
やはり青春は都市伝説だったようです。
現実と言う荒波が私の心をえぐってきました。
でも大丈夫！
私には大野康平17歳無職童貞がいる！
私は電話帳から大野康平の番号（興信所を使って入手）を探しコールしました。

「おかけになった番号は……。」

女性の声が聞こえてきます。
おそらく彼女か何かでしょう。
邪魔しては悪いので私は通話を切って、丑の刻参りの準備を始めました。