公園と猫

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なにやら不思議な形をした滑り台と、小さな砂場しかない不思議な公園なのだ。 そこに桜の木と楓が1本づつ。 昔近所に住んでいた芸術家が作った公園と言うことらしい。 私はそこに一つしかないベンチでよくビールを飲む。 夜の公園は面白い。 その小さな公園は子供もこないし、カップルもこない。 ただ、1匹の猫が来る。 黒い美しい猫で、人には懐かないようだった。 いつも滑り台の上に座って、空を眺めていた。 私は猫を「夜」と呼んでいた。
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