第一章

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『はい、では終わらなかった人は夏休み明けに提出して下さい。じゃあ号令!!』 『きりーつ!礼!』 「ありがとうございました!!」 『はい、お疲れさん!!』 みんながざわめき出す。 俺は一人席で突っ伏しながら考えた。 -俺は将来何になりたいんだろう。 将来の自分? …そんなの考えたこともなかった。- 前の授業は総合学習。 課題に出たのは、進路希望調査書と10年後の自分へ手紙を書くというものだった。 俺秋山悠斗は中学三年生になっても進路が決まらず、調査書も手紙も白紙のままだった。 -このままじゃめんどくさいことになる。 だけど書けないものは書けない。 …あぁーめんどーなことになった…。- と思っていると友達が近づいてきた。 「おい、悠斗書けたか?」 『いや…。』 「そっか俺もだ」 と話しているともう一人近づいてきた。
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