ノラネコ

2/9
前へ
/11ページ
次へ
そのノラネコは赤を纏いながらも、それに染まらぬ気高さを持ていた。 その瞳に人を映さないノラネコだった。 たとえ見たとしても、どこか上滑りしているように感じる瞳。 間違いだた。 見るのではなかた。 あのときすぐに殺しておけば良かた。 ネコは、いまでも人になつかぬノラネコのまま。 むしろ、囚われたのは… 必要としてるのは…
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加