異世界への(強制)旅立ち

11/19
前へ
/42ページ
次へ
希望を失い私が落胆していると、人間は目を閉じた。 なにか策があるのかな?それとも諦めて死を覚悟したのか… そのとき、人間の目の前に 淡い光が現れた。 光が納まると、そこには黄色い大き目のネズミがいた。 まさか召喚士なの?召喚したときに魔力は感じなかったけど… それにしても か、かわいい……じゃなくてあまり強そうには見えないけど大丈夫かな… 『イヒヒ…まさか召喚士だとは油断していたが、そんなネズミになにができる!』 ゴブリンも同じことを思ったのか、馬鹿にしたような含み笑いをしながらネズミに向かい突撃する。 「いけっ!ピカチュウ!電光石火!」 人間のその言葉と共にネズミはゴブリンへ向かい高速で走り出す。 ぴかちゅう?あのネズミの召喚獣の名前かな?でんこうせっかは魔法…? 先頭にいた二匹のゴブリンは短剣で威嚇をしているが、召喚獣のスピードについていけず、突き飛ばされた。 はやい!目で追うのがやっとだった。あれが能力…? 「よし!あとはまとめてかみなりだ!」 人間がそう叫ぶと、召喚獣は体に電気を帯始めた。 雷の召喚獣なのね。でも、あの見た目だと威力は期待できないかな…。 『そんなネズミが使えるのは精々下級魔法程度だろう。かかれええい!!』
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

638人が本棚に入れています
本棚に追加