夜桜ー語られぬ物語ー

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と、 曽良の動きが止まった 「曽良?」 「………先行ってろ」 曽良は険しい顔で言った 「え、入学式は?」 「お前が代理で読んどけ」 と言って空間から例の原稿を取り出しオレに押し付けてそのまま走って外に行ってしまった 「えー…えーっ!なんでぇっ!!」 不満しかねぇよっ か、代わりってことはあれか?「代表河合曽良、代理中山時祈」になるのか?それとも曽良になりきってなのか? …ったく、めんどくせーっ ーー入学式(o^-')bーー 「~……新入生代表河合曽良、代理中山時祈」 結局こなかったし、 先生達めっちゃこっち見てくるし、 連絡つかないし、 保護者もザワザワ新入生もザワザワ …痛い、視線が痛い… ………曽良どこ行っちゃったんだろ… と思ってるうちに式は終了し教室に向かう 「中山君…だっけ?」 振り向くと担任(だった気がする)の女の先生が手招きしてる 「河合君は?」 「何故聞くんですか?」 「担任として把握しておきたいから」 …あぁ、曽良と同じクラスだったなそういや 「さぁ…」 「え、知らないの?」 「えぇ」 「じゃあなんで原稿持ってるの?」 なんでって 「本人から直接貰ったに決まってるじゃないですか」 オレこんな上手いこと文考えられねーし 「え、本人は?」 「だーかーらー」 あーもーめんどいなーっ 「これ押し付けてどっか行っちゃったんですっ」 原稿をヒラヒラする 先生はぽかんとする …曽良帰ってこいよぅめんどいよぅ
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