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自室にマコトさんと入って、マコトさんにはソファーを進めて、私はベッドに腰掛けるが、どうも休める気がしない。
それはマコトさんも同じようで、ソファーに腰掛けるが、横になって休もうと言う気配はない。
「休めって言われても休める気がしないね」
「それは同感です」
私とマコトさんは苦笑を交わす。
暫く談笑をしていると母さんから“念話”が入る。
母さんからの“念話”にすぐに向かうと二つ返事で返し、マコトさんにも母さんから連絡が届いた旨を伝え、ギルドマスター室に連れ立って向かう。
ギルドマスター室に入ると学校に行っているはずの兄さんも来ていた。
どうやら緊急と言われて招集されたようだ。
兄さんは私の顔を見ると心配そうにこちらに寄って来た。
「顔色悪いみたいやけど大丈夫なんか?」
「大丈夫です」
心配かけないように答えた私の声は何処となく硬い響きを伴っていて、自分では大丈夫なつもりだったけれども、あまり繕えてはいない感じだ。
でも、これからあるのは魔王に対するもので、魔王と直接対峙して今生き残っているのは私とマコトさんしかいない上、魔王に関してはマコトさんよりも私の方が詳しいのだから、顔色が悪いとかは気にしてる状態ではない。
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