第十五章~最後の戦い~

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「【貴女の考えている事は読みにくいので言葉にしていただけると助かるのですが】」 読みにくい?私の考えは簡単に読めると言っていたのに。 「【魔力の有無なのでしょうね。この体の持ち主はまた別としても、他の魔力を持っている者達の考えは簡単に読めていたのに、貴女や『刀神』と呼ばれていた者の考えは(もや)が掛かったように読みにくい】」 「そう?それは好都合。こっちとしても考えを簡単に読まれるのはいい気がしない」 そう言うとマコトさんは、さっきまで浮かべていた表情を消して無表情になる。 まるで表情からも考えを読ませないと言うかのように。 「それでその体はルーシアに返してくれるのかい?」 「【魔王を倒せたのなら必ず】」 「それなら魔王を倒すまでは協力するさ。本当ならさっさとルーシアに返してもらいたいけどね」 「【…貴女はこの体の持ち主を私が道具の様に使っていると思っているから怒っているのですか?】」 「…そうだ。この体の持ち主だなんて言ってルーシアと言う個人を無視しているような神サマなんかに本当は協力なんてしたくない」 吐き捨てる様に言うマコトさんに、私が不当に扱われていると思って怒っていてくれていたのか…と思うと何となく嬉しく思う。
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