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「どうしたの?」 「じいちゃんが死んだ…」 頭が真っ白になった 今から逃げる 今から逃げる 確かにばーちゃんはそう言った。 一瞬のうちに涙が溢れた。 「津波にのまれて死んだって」 「親父、嘘だろ?」 「大丈夫だ。じいちゃん泳ぎ上手いから…生きてるかもしれねえから…」 親父の精一杯の強がりが僕をもっと悲しくさせた。 夢でじいちゃんは東京にきた。 肝臓が弱いから飲んじゃいけないのに、大好きな酒と新しい家でじいちゃんは笑っていた。
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