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「えー!まあ、いいや。また今度誘うから次は絶対遊ぼうね!じゃあ、また明日!」
「うん!バイバイ!」
宝石のように輝いている彼女達。
羨ましいと何度も思った…妬ましいと何度も感じた。
でも、羨ましいと思う度、妬ましいと感じる度、やはり私には物語がないのだと実感するしかなかった。
静かに教室を出て、私はいつものように【そこ】に向かう。
私の物語を探す場所、他人の物語がたくさん詰まった場所…そう、【図書室】だ。
ここに来るのはほぼ、私しかいない。
小説なんて携帯という便利な物があればすぐに読めるものだから。
だけど、私が探している物語はそんなに簡単に見つからない。
十七年探しても見つからない、特別な物だから。
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