桜色の想い

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あたしの名前は岩瀬飛鳥。イラストを書くのが好きな高校二年生♪ 今あたしには好きな人がいます♪ その人に会ったのは体育館で剣道部の試合があった日… 友達に誘われて行ったけど、あたしは乗る気じゃなくてι (どうせただの打ち合いでしょ?…早目に切り上げて帰ろうかな?ι) そんな事を考えていたあたしは、一人の男性に釘付けになった。 凛々しい表情に伸びた背筋、面をつけて戦う姿は昔の侍のようで… 「一本!!…勝者…道重浩太朗!!」 体育館に響く歓声の中、あたしはその人から目が離せず、ただ茫然と立ち尽くしていた。 「やっぱ道重先輩は凄いわι一人で三人抜きなんて。」 「凄い歓声だったね♪千綾ちゃん…連れて来てくれてありがとう♪」 あたしを試合に誘った真壁千綾と、同じく着いて来た萩原菜摘は体育館を後にしようとして足を停めた。 「…どうしたの?飛鳥ちゃん?」 「あんたさては先輩に惚れたな~?」 慌てて二人に着いて行き、顔を横に勢いよく振ると、 「分かりやすい奴ι」 と千綾が苦笑を浮かべた。
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