ワタシヲ、タタカイ二マキコムナ

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 俺はこの時1つ下の階に下りた事により逃げ切ったと思った。 ああ、思ったさ、それは一般常識で考えれば上の階で戦っているなら、下の階に下りてこない限り『凄い事が起きない限り安全』という常識を元にした判断だった。  しかし、よく考えて欲しい。 剣から火が出るのは凄い事に入るよな? よって、俺のこの時の判断は大間違いだったってことだ。 その証拠に、凄い爆発音がしたなと思い、チラリと爆発音がした方向。  自分のクラスの教室の真下、今俺の居る階でしかも戦いが発展したのか、『俺の居る階』の廊下では何やらピエロの格好をした奴と黒いポニーテール少女が、遠慮なく全力で戦っている。 つまり俺は察しの通り逃げれてない、しかも何か猛スピードで戦いながら、こちらに向かっている。 おお、やめてくれ!こちらに来るな! これくらいの願いを叶えてくれても良いだろう? そう心の中で呟くが、よく考えたこの世界の神様は、あの爺さん。 うん、助けに来てくれる気がしない。 むしろ今頃、俺のこんな様子をみて大爆笑してるんじゃないか?  俺はすぐさま神に祈る事をやめて、神様への悪口を言いながら再び下の階へと走り出す。 「くそう!大富豪で俺に勝てないくせに、普段は最強とかズルイぞコラ!」  爆発音がすぐ後方で1度聞こえた気がするが、気にせずに階段を降り続ける。 今度は油断せずに、校舎の外に逃げてやるさ。 まさかあの戦っている2人?が、俺の逃げてる方向にやってくる確率はかなり低いだろう。 何せ学校は広いのだから、俺はそう思いながら、1階に降り立つと上靴を変える事無くそのまま外へと走り出す。 玄関を抜け、コンクリートで固められた少し開けた校門前で俺は一息つく。  ここからはあいつらが戦っていても、校舎が見渡せるのでいつでも逃げれる。 校舎を見ていれば、4階建ての校舎の3階部分の教室の窓ガラスが派手に飛び散り火が、いや訂正炎がホースからでる水のように噴出している。  そして再び目に入ったのは、窓から勢いよく飛び出てきたポニーテール少女とピエロ。 「アメイジング~」  いや、何で俺が校舎の外に出たらお前達も外に来るんだよ?そんな気持ちが俺の口からは漏れたのが、この一言だった。
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