★再会★

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修斗「んぅ…」 ─朝だ。春の陽気な陽射しが体に突き刺さる。 修斗「……………」 眠い目を軽く擦って、窓の外を眺める。 二羽の鳥が翔んでいった。 修斗「何で今更…あいつが出てきたんだろう…」 あれから7年。 俺は高校生になった。 昔ながらのアホ毛は、小学生の頃から未だ健在。 修斗「…まぁいいや。さて、着替えるかな。」 深く考えるのは好きじゃないし。 俺のキャラじゃないもん。 俺は壁のハンガーにかかったカッターシャツと冬用スラックスをせっせと着用する。 学校はまだ春服だから、学校指定の学ランにも袖を通す。 重いからあまり好きじゃない。 ちなみに女子は緑のブレザーに赤とチェック柄のスカート。 修斗「顔洗うか…」 俺は部屋から出て、2階から洗面所がある1階へ降りる。 冷たいフローリングの冷気が、靴下を通り越して足に刺さって寒い。 これでも5月だ。 キュッ… 修斗「…つめて…」 捻った蛇口から出る水までこれまた冷たい。 でも、清潔のためなんで。 修斗「ぷはっ…」 顔を水洗いした後、タオルで顔を拭くと鼻が赤くなった。 ちょっと間抜けに見え、俺はつい含み笑いをしてしまう。 修斗「はよー、母さん。」 俺は洗面所からリビングに行き、カウンターキッチンで料理をしていた母さんに毎度の挨拶をする。 「あら、おはようございます修斗さん。良い天気ですねぇ。」 このおっとり口調の女性が、俺の母さんである晴間 みなみ。 昔は雑誌で読者モデルをしていて、それなりに人気だったらしい。 だけど、交際相手…俺の親父との密会デートがスキャンダルとなり、既に俺を身籠っていた母さんは芸能界から引退した。 今もファンは多い。これでも33(御年34)歳。 みなみ「あら…ところで、急いで出かけなくて良いのですか?」 修斗「は?」 みなみ「だって、もう8時ですよ?早く行かないと、遅刻しちゃうのでは…?」 何か違和感を感じ、携帯で時間を確認する。 現在時刻、AM7:06。 修斗「母さん…昨日言ったじゃん。時計、1時間ズレてるぜって…」 つか、何で1時間もズレんだ… みなみ「あらあら…てっきり、これが本当の時間なのかと。直すの、忘れてました…」 おっとりだけならまだしも、天然まで入ってるからなぁ… もう慣れたけど。
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