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実殊「嘘に決まってるだろ、バカが。」
男子共「ですよね~www」
たまに見せるこの団結力は何なんだろう?
女子は女子で「や~ね~」やら何とか言ってるし。
生徒男「せんせ~、早く生徒を入れて下さ~い!」
急かさんでも入れるだろ…
とか言って(思って)る俺も早く見たいんだけどね。
実殊「はいはい、分かってる。欲求不満なのか?あ?」
バカ共はこれで大爆笑してる。笑いの沸点が低いんだなぁ。
ちらっと後ろを見ると、和馬も大爆笑してた。つか、あいつの笑い声が一番響いてた。
ん?いやだから先生は女ですってば。
実殊「お~い、入ってこ~い。」
と先生が呼びかけると摩り硝子に影が映る。
小さいな…かなり小さいな…
ガララッ…
そして扉が開き、転校生の全容が明らかになる。
その瞬間、俺は我が目を疑った。
あの日と同じの様に輝くサラサラのロングヘアー。
その可愛らしさに、男子から歓声が上がる。
俺は戸惑い、つい目で追う。
だって、あいつは…
実殊「じゃあ、名前書いて自己紹介して。」
「はい。」
その美少女は白のチョークを一本取り、わざわざ背伸びして名前を縦書きにする。
そして最後まで書くと力強くチョークを置き、黒板を叩いて…
「今日からここで一緒に授業を受ける、香坂 来夢だ!よろしくなっ!」
元気一杯に挨拶をした。
いつの間にか、教室も静まり返っていた。
来夢「ん…」
修斗「え…?」
来夢「フッ…」
来夢は俺を見て、笑った。
この日から、俺の日常が変わっていく…
あいつは、俺の幼馴染みなんだから…
あ、宿題やってない。
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