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「あーもう、なんだよ」
「えっえっ?」
ぎゅって後ろから包み込むように抱きしめられる。
アキラの息が耳に、頬っぺたに、当たる。
心臓の音がうるさい。
「ダメかと思った」
「なん、で?」
頭がぐるぐるする。声を出すので精一杯。
「だってアイ、いつもと変わらないんだもん」
「アキラこそ」
「嘘だね、俺めっちゃ緊張してたもん」
「えー、嘘だ」
くすくすと笑いあう。私は体を傾けて、アキラに視線を向けた。
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