1.ふたりきり

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「寒い?クーラー上げようか?」 「だ、大丈夫」 なんとなく声が上擦ってしまったような。 「本当に?」 「うお!」 膝の上に手の平をのせていた私。アキラはその手に自分の手を重ねてきた。 「なんだその声っ」 アキラがケタケタと軽く笑う。 私の体温がどんどん上がっていく。 「手、あったかいね」 「手、大きいね」 私の全神経が手の平に集中する。
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