第二章

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「なんかヤだ 俺、みたいで」 言えばソラは 少し寂しそうに目を伏せた。 「ミズキは、ミズキがキライ?」 「……」 「ね。オレはミズキのこと ちょースキだよ」 だから、ミズキも。 ミズキをスキになってあげてね。 「じゃないとミズキの絵が かわいそうだよ」 そう言って彼は 俺にその一片を優しく握らせた。 『ミズキの絵は、ミズキの心だね』 あの日の俺も。 きっといつまで経っても 俺は俺を受け入れられずにいるのに。 俺は俺をキライになることなんてない。 本当は。 ソラが一番、自分がキライなんだ。 ソラを世界で一番憎んでいるのは、 ほかの誰でもない。 きっと、それはソラ自身だ。 .
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