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威圧感を与えるかのように見下ろすララに、男は目を合わせることができないのか、少し俯いて目を背けた。
「……私は尋問が苦手。だから率直に聞くわ。レオンハルトに関する情報を提供しなさい。もし協力するならそれなりの待遇を受けさせる」
「…………」
前回の尋問に比べて、かなり柔らかい対応になったのは智和が見てもわかる。しかし、力尽くにでも聞き出したいという焦りのようなものも感じられた。
このまま沈黙が続けばララが先に手を出すか、それかなにも得られずに尋問終了になってしまう。
だが、智和の予想は外れた。
「…………い、今はわからないが」
「ん?」
「奴が……レオンハルトが使っていた場所なら知っている。多分いないかもしれないが、何かしらの情報ならある筈……だ」
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