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まさか簡単に情報を提供してきたことに、智和は内心驚いた。自分を殺しかけた人間なのに。
ララはそんな疑問を持たず、男に追及する。
「それはどこ?」
「大田区の大森東○丁目の○○-○。もう潰れて誰もいない」
「……やけに詳しいな」
思わず口に出た智和の言葉に男は少し戸惑いを見せた。
「な、仲間から伝わっていたんだ」
「仲間内と伝えあってどうするつもりだったんだ?」
「それは……」
「それに、その情報源が誰から貰ったのかも興味がある。お前達があの場所で何をしていたのかもな」
智和に振り向いたララも同じように疑問を覚えた。
「……そういえばそうね。エリクに言われた通りに行動していただけだからなんとも思わなかったけど、今更ながら考えてみればあんなところで何をしていたのかしら? 是非とも教えて欲しいわね」
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