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舗装された道を歩くこと数分、目的地となる建物に到着した。
一階建ての建物は外と内を、白を基調として塗装されており清潔なイメージを持つ。
数段の階段を上がった入口の先には受付があり、そこには新聞を広げている初老の男性が座っていた。
男性は二人に気付き、新聞から目を離して折り畳むとテーブルの端に置く。
「毎日毎日、飽きもせず精進するねぇ」
「いつもの装備」
ちょっかいを受け流した智和の注文を聞き、男性は溜め息を漏らして受付の奥へと消えていく。
その間、智和は受付から勝手に書類二枚とペン二本を取り出すと、横に並んでいた瑠奈にも渡して書き込み始める。
書類の一番上には『射撃申請書』と大きく記されていた。
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