第二話「炎上」

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上映開始から数十分後―。 風太と瑞奈は、何か変な臭いがするのに気が付いた。 まるで何かを燃やしているような臭い―。 何の臭いか確かめるため、上映中の暗い館内を見渡した。 すると、それまでいたはずの他の観客が全員消えていたのだった。 「瑞奈、他の客がいない。それにこの臭い、まさか火事じゃ…」 その通りである―。 この映画館の売店から出火し、信じられないスピードで火の手が廻ったのであった。
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