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水の渦と風の渦―。
瑞奈の人差し指が天から風太へと向きを変えると共に、水の渦は風の渦に混ざり、館内全体の火を遠心力で四方八方に放たれた無数の水の粒で消火した。
「力を合わせればこんな火くらい楽勝に消せるね」
少し微笑みを浮かべる瑞奈―。
その時、風太はあの少年のような妙な気配を感じ取った。
「やはり…」
この火災が奴らの仕業だと確信した風太は、火災により変形したドアをぶち破り外へ出た。
すると、ドアの向こうは通路のはずが、不気味な異空間へと通じていた。
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