第一話「覚醒」

3/11
11人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
学校でも、それまで皆勤賞だった風太が急に連続遅刻記録をスタートさせた事に、友人たちは心配し、よく眠れる枕やリラックス出来る音楽CDなどを提供した。 「ありがとう。でも大丈夫だから」 提供される度にその言葉を返すのだった。 夢を見始めてからちょうど18日目の夜、就寝する少し前に風太は変な感覚に見舞われた。 自分の周りの空間が、セロハン紙や下敷きを曲げた時のように歪み、自分の真上に突如出現した黒い闇の渦に吸い込まれたのだった…。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!