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「え、あの…え?」
「あ、すみません、オーダーいいですか?」
テンパってる俺をしり目に今から食べるものを注文しようとする兄。
「ななななな…」
「めっちゃ腹減った。詳しい話しは食べてからな!」
「あ、あたしハンバーグセットのBで!!ソースはデミグラスでお願いします」
ナツミとか言う女も全く俺を無視だ。
なんで2人ともこんなに落ち着いてんだ?
「お前は?」
「いや、あの…」
「うーん、じゃあ俺と一緒のやつな。俺って優しいな」
…どこらへんが優しかったのだろう?
いやいや、そんなことじゃなくて!!
…うん、俺もお腹空いたしな
それから注文が届くまでの間…気付いてしまった。
たぶん…ナツミは兄と親しい関係なこと。
親しいってのは…たぶん
たぶんだけど…
「まさか…不倫してた?」
不意に言葉に出てしまった。
兄とナツミはさっきまで俺の存在を忘れてるかのように盛り上がっていたのに
何も話さなくなってしまった。
え?マジかよ…
沙弥の顔が浮かぶ。
あんな…ステキな嫁がいるのに…
「沙弥さんは知ってるの?」
「…知らない。だから言ったろ?沙弥には言わないでくれって」
「いやいや!!言わないでってそんな…」
そんな問題じゃないだろって!!
なん…なんなんだよ…
どーゆーことだよ。
「いつから…そんな…」
いつから兄は沙弥さんを裏切っていたのだろう…
…え、どーゆーこと?
「ナツミさんは…兄貴のこと好きなの?」
唐突の質問に対して
ナツミは顔を赤らめながら頷いた。
「だから…浩司を愛しているから、あなたと結婚したいんです。」
だから…どーゆーこと?
ポカーンとしていると
兄は照れ笑いをしていた。
いやいやコイツらマジでバカにしてんのかって
「意味が…わかりません」
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