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(うおっ……背ぇ縮む!)
一方、レイの踏みこみを受けた翔太は、レインボウブレイドを手にして、赤の炎を浸透させる。
“分解”を付与されて強大な切断力を持った大剣が、ライソクのパワーで振られた。
狙いは脚。
どれだけ強くとも、体重を支えられなくなれば脅威は半減だ。
ザクザクっと爽快な音がして、リョネルの太ももが裂ける。
振り切った剣を再び振りかざす間に、レイはまた翔太を踏んだ。
今度は眼へ。
真っ赤な火を噴く両拳、突出させた中指の関節が刺さるように、打撃。
声にならない悲鳴が口から漏れるリョネルに、続けて頭を持ったレイは、顎へ頭突きを見舞った。
総攻撃はやまない。
翔太の剣は再びリョネルの太ももを切り裂き、長躯の膝ががくりと落ちる。
そこへ、またレイが翔太を踏みつけて跳び、リョネルの口に拳を突っこんだ。
「エクスプロージョン!」
爆発。
レイはありったけの炎を拳から放ち、一気に熱量を放出する。
口の中で空気が膨張、唾液が気化して体積が急増、高温高圧がリョネルの喉、気管などを焼き、潰した。
が、同時にレイも全てを出し尽くした。
プシュー、と蒸気を上げて、高温インクリースを停止する。
「翔太、私限界」
「分かった、後は任せろ」
レイはここで離脱する。
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