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僕は、ちょっと怖く感じた。
けど、きっと大丈夫。
「うん、大丈夫。出てきて」
「――わかった」
声が……怖い。
「やっぱりやめて。お願い。眠ってて。お願い!!」
「もう、遅いよ」
青い灯りに映る白いドレス。
「こんにちは。私は――」
僕は、叫ぶしかなかった。
-・-・-
「残念ですが……」
医者に告げられ奥に通される。
そして母親らしきその人物が見る、厚いマジックミラーの向こう。
発狂し、暴れ回る子どもが一人。
長い髪を振り乱し、自分の顔も身体も構わず。
少女は、壊れている――
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