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小鳥たちの清々しいさえずりではなく、窓を叩く鈍い音で倉山瑠瓜は目を覚ました。
たき抱えながら顔を埋めていた枕から顔を上げると、ベッドの斜め前にある窓が向かい風に揺られて立て付けの悪い音を発している。
まだ温かい布団を名残惜しく思いながらも立ち上がり、窓を上へ押し上げると、音とは変わって春の柔らかい風が部屋中に吹きわたった。
「今、度窓を直してもらわなくちゃか…」
箪笥やベッド、本棚がぎゅうぎゅうに押し込まれた狭い6畳間を見渡して瑠瓜はため息をついた。
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