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~デパート~
今、亘はデパートの地下にいる。
全20階建ての大型デパートだ。
地下にいる理由はここにモンスターがいるからだ。
そして生きては帰れない場所。
亘
「ここか・・・いるのか?カイザー」
そう呼ばれた名前。
応えるかのようにうめき声が聞こえた。
カイザーとは
直立二足歩行で、顔は龍のようだ。
筋肉質な体に鋭い爪が生えている。
全長は2メートル近くで重さは200キロある。
亘
「どこにいる?」
この静けさが緊張をあおる。
次の瞬間、背中に急接近する何かの気配を感じ振り返る。
しかし遅かった。
振り返った瞬間何かに押されそのままデパートを支えている柱に衝突した。
衝撃が体中を襲う。
柱ごと握りしめられ身動きがとれなくなった。
亘
「ガハッ・・・くっ・・・」
口から流れる血。
亘はここから抜け出す方法を考えた。
しかし焦りが途中で思考を停止させてしまう。
カイザーと呼ばれるモンスターの力に耐え切れず先に柱が崩れた。
亘はチャンスだと思い体制を立て直し、腰の剣を抜き構える。
カイザーは吠える。
その声は地響きさえ起こす。
亘
「くそっ!生きなきゃいけないんだぁ!」
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