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亘はカイザーに真っすぐ向かっていくが、その力の差は歴然としていた。
カイザーの右手が亘目掛けて繰り出される。
咄嗟に剣を盾にするがそのまま吹き飛ばされる。
受け身をとって立ち上がるがもはや足にきていた。
ガタガタと震える足。
剣を持っている右手への激痛。
この短時間でかなりのダメージを負っていた。
しかし、回復の間を与えてはくれない。
カイザーは口を開き、炎のブレスをはく。
亘の悲鳴は虚しく響く。
それから何時間が経ったろうか。
もはや体力のない亘。
そして右目に傷がはいり見えなくなっており、右手は肘関節から下がなくなっていた。
左手に持った剣も刀身の3分の2が砕けていた。
ただカイザーにもかなりのダメージを与えていた。
亘
「はぁ・・・はぁ・・・(もうダメか・・・雲雀達に別れも言い忘れちまったし、散々だな)」
もはや、喋る力もなく心の奥で思った。
もう一度、雲雀達に会いたいと。
そんな事を考えているとカイザーはとどめを刺しにきた。
振りかざされる爪。
終わったと思い、目を閉じた。
しかし痛みはいつまで経ってもこなかった。
もう死んだのかと思い目を開ける。
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