第一章 入学

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この日、高校入試を通った中学生が初めて高校の体育館に集まる日。 そう、入学式だ。 三重県、N高校、総合学科が特徴の学校。 体育館は中学の時より広かった。 そこにギッシリと並べられた椅子。 案内をしている二、三年生。 誰もが楽しみにしている訳ではなくめんどくさいと思う人の方が多いだろう。 一番前の席が入学生の座る場所で後ろの方が保護者の座る場所だ。 入学式が始まるまで後、十五分はある。 少し大きめの制服に身を包んだ一人の男が体育館で自分の座る席を探していた。その男は身長173センチ前後で寝癖混じりのツンツンした金髪だ。 後ろ髪がやや長い。 見た目は『こわい』と思われるだろう。 名前は『斉藤龍牙』 斉藤 「どこに座ったらいいんだよ・・・」 その声を聞いて一人の男が龍牙に近づき声をかけた。 ??? 「久しぶり、説明会以来だな」 その男は身長160から170センチの間だろう。 髪型は赤髪のアシメだ。 名前は『中山紅輝』 斉藤 「あぁ久しぶり、これどういう並びで座ればいいんだ?」 その質問に少し考えてから答える。 中山 「出席番号順に座るんじゃないか?後ろに出席番号書いてあったし」
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