1.罰ゲーム

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 私と西森は、会場の外にあるソファーに並んで腰を下ろした。  しばし沈黙。  空気が……重い。 「なに?」  それに耐えきれず口火を切ったのは私。  西森はそう聞かれ、重い口を開いた。 「中学の卒業式の後……俺1回電話したじゃん」  そうだったかも知れない。 「会いたいって……言ったのに。拒否ったでしょ?」  普通拒否るでしょ……あの流れは。 「8年も前の事、今更って思うかもしれないけど……俺、自信あったのに」  自信?  あなたがモテるかどうかの確認を8年越しでしたいってわけ?  バカにしないで! 「自信って何よ?罰ゲームで突然キスされた私の身にもなってよ!」  私はソファーから立ち上がった。  今度は後ろから左肩を掴まれた。 「離して!」  手を外そうと振り返った勢いを利用され 西森の左手が私の体を丁度良く回し、自分の前に引き寄せた。  次の瞬間、右手の親指が顎を引き上げ……私はまた無抵抗のまま彼に唇を奪われていた。  やっぱり目を閉じる時間は……なかった。
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